安保
そうです。自律神経というのは、内臓や血管を構成する、体内にある約六〇兆個と言われている細胞を調節しています。と言っても、自分の意思でコントロ−ルすることはできません。生命維持のために調節する仕組みを持ち、眠っていても心臓は動いているのです。呼吸、心拍、体温、血圧、排尿など、すべて自律神経によって調節されています。
自律神経は、さらに交感神経と副交感神経から成っています。この二つは反対の働きをしながらシ−ソ−のようにバランスをとり、体調を維持しているわけです。
一つの器官で交感神経は「動」の働きを、副交感神経は「静」の働きをしています。交感神経は心臓の拍動を高め、血管を収縮させたりするのに対し、副交感神経はその反対に心臓の拍動を抑えたり、血管を拡張させたりしているのです。交感神経は主に昼間に働き、アドレナリンという神経伝達物質が分泌されて活動的になります。副交感神経は休息時などのリラックスしたときに働き、アセチルコリンという神経伝達物質を分泌します。 |