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がんの治療法について
【対談】安保 徹 & 上野 紘郁

上野

世界的にも、大きな流れが生まれているようです。ヨ−ロッパ、特にドイツは、現代医療が徐々に変わりつつあるようですね。
ドイツは薬をなるべく使わなくなっているのだそうです。薬を減らしながら、民間療法、ハープ療法、植物療法、花療法、鍼灸、マッサージ、それに温泉療法を現代医療に取り入れるようになった。これらの療法を取り入れるのは日本こそ最適なのに、と感じる方も多いことでしょう。
要するに、自然を利用した治療法に変換しているということは、薬品会社の売上が減少しているということ。ですから、薬品会社も子会社などをつくって代替医療を取り入れた製品を模索していかないと経営が成り立たなくなるでしょう。

安保

日本の病院では、相変わらず薬を山ほど出している。患者さんは、保険制度で保証されているために山ほど薬を安くもらったとしても、それが命を落とす原因だったら、死んでも死にきれないでしょう。
そんな薬を半年、一年飲んでも治らなかったら、本当は疑問を持つべきなんです。これがもし、高いお金を払ってそんなに長くかかっても治らなかったら、頭に来るでしょう?「いくらかかったと思っているんだ!」って。だから、保険で保護されているのも考えもの。何百円、何千円だったら、こんなものかと妥協してしまいますね。それが何万円、何十万円だったら疑問を持ち、真剣に考えるようになる。
今年から、サラリ−マンの厚生年金保険の自己負担額が二割から三割に増えました。きっと病院に行く人が少なくなるでしょう。自己負担額が増える→病院に行く人が減少→病気が減る(笑い)。なんとも皮肉な方程式ですが、私の持論です。

医療改革は患者の意識改革から
上野

だからこそ今、意識改革が必要なんですよね。結局、医療改革とは患者さんの一人一人の意識を変えること。一人一人が変われば改革できるんです。病気になってから治療のためにお金を使うのではなく、病気にならないためにお金を使う。
安保

国民の総医療費が減少したという話もありましたが、いいことだと思いました。これでやっとガン患者さんが減る、死亡率も減る、と(笑い)。そういうパラドックスの中に生きているということを、患者さんにはぜひ認識していただきたいです。そのことを証明するかのよう二、医者や病院が少ない県ほど長寿県なんですよね。
上野

おっしゃるとおり、沖縄県と長野県が長寿日本一を競い合っています。
安保

特に沖縄は、戦前からの長寿県。どんなに医療が進歩しようが、医者なんて関係ない。
上野

確かに、無医村のほうが病気が少ないといわれていますね。医者も病院も多いところほど、病院が増える。
安保

もちろん、無医村のところだって、急性疾患や事故などの緊急事態に対しては備えるおく必要がある。
ここで誤解がないように言っておくと、じゃあ医学は不要なのか、何もしなければいいのならば昔の貧しい日本のほうがいいのかと言うと、決してそんなことはありません。
なぜかと言えば、昔は、徹底的に体を痛めつける重労働の世界でした。食べるものもあまりない、着るものも少ない、家の中にも雪が吹き込んでくるような生活の中で、機械化もされていない農作業や重労働をしていたのです。昔は、そういう仕事をする人のほうが多かったわけだから。
そうすると、生活全般から来るストレスが大きかったと考えたほうがいい。医療体制が整っていないために危険な薬はなかったかもしれないけれど、生活全体がもっと危険にさらされていたことになる。ストレスは病気の元凶です。
ですから、この論議は「昔に返ればいい」といった単純なのもではありません。確かに生活が豊かになって寿命も伸びた。でも今大切なことは、病気を治すと言って強い薬で体を痛めつけるような世界から脱却することです。
上野

八五、六歳、これが今の現代医学の限界でしょう。九〇歳までいかないですものね。安保先生の理論を実行して病気を予防できれば、一〇〇歳超えることも可能ではないでしょうか(笑い)
安保

健康で長生きできれば、肉体労働はできないかもしれないけど、他のことなら何でもできるのですから。

  対談内容

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